■主な特徴 Audio (ファイン・オーディオ) F700シリーズは、長年に亘ってハイエンドスピーカーのエンジニアリングに最前線で携わってきたDr.ポール・ミルズが、独立を機にこれまで秘かに温めてきた革新テクノロジーを満載した野心的プロダクツです。
その技術は、第一に、IsoFlare〓と称する広大な指向特性を獲得した新しいポイントソース・ドライバー設計。
そして、ミッド/バス・ダイヤフラムの歪特性を格段に改善したFyneFlute〓構造。
さらには、低域レスポンスを驚異的に高めるBassTrax〓ポートシステムなど多岐に亘っています。
その渾身の三大キーテクノロジーは、常識を超えたクォリティーを生み、サイズとプライスからは容易には想像を許さない驚異的な高音質を実現しています。
【ISOFLARE 〓ポイントソース・ドライバー設計】 ISOFLARE (アイソフレアー)ドライバーは、Bass/MidドライバーとHFドライバーの音軸の中心を共有するポイントソースシステムです。
こうした構成は一般には同軸ドライバーと呼ばれますが、ややもすると点音源の効能と引き換えに鋭い指向性を余儀なくされ、スイートスポットが狭まってしまいます。
この、ファイン・オーディオ独自のアイソフレアー技術は、HFドライバーの開口形状とBass/Midドライバーコーンの湾曲形状を統合解析し、その放射角の綿密な計算から、高域エネルギーを等方的に拡散放射する複合曲線を創り出すことに成功。
指向特性を大きく改善しています。
アイソフレアーの名の通り、それは、あたかも宇宙の一点から発したフレアー光が全方向に放射拡散されるかのように、等方的に音波を拡散。
均一な広い指向性でリスニングエリアを広くカバーしながら、ポイントソースならではの優れたステレオイメージングを提供します。
【HFコンプレッションドライバー】 アイソフレアー・ユニットの高域を受け持つHFコンプレッションドライバーには、Bass/Midドライバーから独立した専用の磁気回路を搭載。
強磁界ネオジウムマグネットとマグネシウムダイヤフラムの構成によって、高域固有共振は可聴帯域外の30kHz以上に、また、低域共振はクロスオーバー周波数の遥か下方に追いやられ、ミッドレンジとのつながりの極めて自然な、滑らかに伸びきった高域レスポンスを獲得しています。
【Bass/Mid & Bassドライバー】 ○アイソフレアーの中低域を受け持つBass/Midドライバーユニット、そして、フェーズプラグを装備し、滑らかなミッドレンジロールオフ特性を提供するBassドライバーユニットのシャーシーフレームは高剛性アルミニウムダイキャストで構築し、不要振動を徹底排除しています。
○コーンダイヤフラムにはマルチファイバー・ペーパー素材を採用。
自然な響きのミッド/バスと、クリーンで鮮やかなトランジェントを実現しています。
○エッジには有害な共鳴作用を駆逐するFYNEFLUTE〓 テクノロジーが投入されています。
【FYNEFLUTEテクノロジー】 ファイン・オーディオは、一般標準的なロールラバー・サスペンション(エッジ)がドライバーの性能に与える有害な影響を排除する巧みな手法を開拓しました。
一般的なスピーカードライバーユニットの単純な湾曲形状のエッジ構造では、その材質特有の固有共振が存在します。
ダイヤフラム(コーン)の振幅によってそれが励起され、反作用として再びコーンに返されるのです。
本来フリーでなければならないコーンの動きはそれによって変調を来し、その結果、音のカラーレーションが発生します。
FYNEFLUTE(ファインフルート)テクノロジー は、そうした問題を解決するため、エッジに、コンピューター解析による特殊な溝(フルート)を刻み込んだ複雑な曲面形状を持たせています。
この不均一な曲面が、コーンから受ける振動エネルギーを効果的に収束させ、エッジの固有共振を排除し、コーンへの反作用を起こさせません。
ファインフルート・テクノロジーによってカラーレーションは徹底排除され、マルチファイバー・ペーパーというコーン素材ならではの本来のクリーンなトランジェント能力を最大限発揮させた極めて自然な響きのミッド/バス再生を実現しています。
【BASSTRAX ポート・ディフューザーシステム】 F700シリーズには、ファイン・オーディオのもう一つの重要な基幹技術、低域の放射特性を圧倒的に改善するBassTraxTractrix (ベーストラックス・トラクトリックス)ポート・ディフューザーシステムが採用されています。
低域ポートは一般的なバスレフとは異なり、エンクロージャーの底部に下向きに配され、さらにその開口部には亜円錐状のディフューザーを設けるという、この独自のシステムは、ポートから発する垂直プレーン波エネルギーを90°向きを変えて360度に亘る均一な波面に変換します。
その結果、壁面からの部分的な強い低域反射は抑えられることでスピーカーの設置条件は著しく緩和され、クリアで力強い低域再生が実現しています。
このベーストラックス・ポート・ディフューザー は、極めてスムーズな波面変換を実現するTractrix (トラクトリックス)と称する亜円錐ジオメトリーによるプロファイルによって設計されたディフューザーと低域ポートとを融合させた世界初の特許出願技術です。
【クロスオーバー】 ○低損失LF積層コアインダクター及びCLARITYCAP製高品位HFポリプロピレンフィルムコンデンサーを含む高品質精密部品を登用。
○コンピューター解析による最適化設計を基に、クリティカルなオーディショニングによる追い込み微調整で徹底追求した回路構成。
○高品質金メッキバイワイヤー端子。
○純度の高い信号伝送を実現するVAN DENHUL高純度銀メッキ線材による内部配線。
○RF電波などからの干渉が及ぼす微小信号のマスキング現象を防止するためのアース端子を装備。
○クロスオーバー回路全体のクライオジェニック処理によって、回路部品とはんだ接合部のストレスを緩和。
信号伝送純度をマキシマイズします。
【キャビネット構造】 ○ピアノグロスブラックまたはウォールナットつき板仕上げの美しいキャビネットは、高密度のバーチプライ (カバ材による積層合板) 構造によって高い硬度を達成し、キャビネット振動を徹底抑制。
不要共振による音の滲みやカラーリングを排した高いクリアネスを実現しています。
○ドライバーの後部支持も兼ねた高剛性クロスブレース内部構造。
堅牢なコンストラクションで箱鳴りを徹底的に抑えたクリーンで重厚な響きを実現しています。
○低域ポートを境に、内部空間を二つに仕切ったツインキャビティー構造により、内部定在波を低減し、同調周波数付近のコーン・エクスカーションを低減して、パワー・ハンドリングを強化。
○重量級のリジットなアルミ台座には大型のフロアカップリングスパイクを装備。
重低音の安定性と、ステレオイメージングの再現性を高めています。
■主な仕様 ○形式: 2.5way フロアスタンディング, ダウンファイアーリング・ポート w/ BassTrax〓Tractrix ディフューザー, ツインキャビティ・ローディングシステム ○推奨アンプ出力 (Watt RMS): 30- 200 ○許容入力 (連続、W RMS): 100 ○感度 (2.83 Volt @ 1m): 92dB ○インピーダンス(Nominal): 8 Ohm ○周波数特性 (-6dB typical in room): 30Hz- 34kHz ○ユニット構成: 1 x 200mm IsoFlare ポイントソース・ドライバー (マルチファイバー・コーン w/FyneFluteサラウンド・ベース/ミッド + 25mm マグネシウムドーム・コンプレッション・トゥイーター), 1 x 200mmマルチファイバー・コーン w/FyneFlute〓 サラウンド・ベースドライバー ○クロスオーバー周波数: 250Hz & 1.7kHz ○クロスオーバースロープ: 2nd order low pass, 1st order high pass, クライオ処理 ○ターミナル: Bi-wired対応バインディングポスト ○外形寸法 (HxWxD): 1111 x 384 x 440mm ○質量(1本当り) : 32kg ○外装フィニッシュ: ピアノグロス・ブラック / ピアノグロス・ホワイト / ピアノグロス・ウォールナットスコットランド発 Fyne Audio (ファイン・オーディオ)のトールボーイスピーカー